電流がつくる磁力(電磁石の強さ)

単元

電磁石の性質

目標

電流がつくる磁力について、電流の大きさや向き、コイルの巻き数などに着目して、それらの条件を制御しながら調べる活動を通して、電磁石の強さは電流の大きさや導線の巻き数によって変わることを理解することができる。

準備:

材料名補足数量
コイル(50回巻・100回巻)
ゼムクリップ(p-21、サイズ15×4.7mm) ライオン事務器 ゼムクリップ ミニ 15mm P-21、150本入り(大塚商会の販売ページ

観察・実験:

題目内容画像所要時間
1.実験1(8-9/12時間目) 電流の大きさを変えたときの電磁石の強さを調べよう。 50回巻きコイル(2/12時間目で作製)で、電池の数を変える
2.①電池ボックス、コイルで回路を作る。
3.②電池1個のとき、電磁石についたゼムクリップの数を数える ※3回繰り返す。
4.③電池2個を直列につないだとき、電磁石についたゼムクリップの数を数える。 ※3回繰り返す。
5.実験2(8-9/12時間目) コイルの巻き数を変えたときの電磁石の強さを調べよう。 電池1個で、コイルの巻き数(50回巻き、100回巻き)を変える
※電池1個50回巻きは実験2.1②③の結果を使う
6.①電池1個で50回巻きコイルの電磁石についたゼムクリップの数を数える(1の②の3回分の結果を使う)
7.②コイルを100回巻きにし、①と同様に数える。 ※3回繰り返す。

指導計画表:

1問題を見出し、予想する。○問題作りのための事象提示の例:電磁石でクリップや釘をつる。 ・巻いたコイルに電流を流すと中の釘が磁石になるのはどうしてだろうか? 電磁石・・・コイル(導線を巻いたもの)に電流を流すと中の鉄心が鉄を引きつけるようになる
2○電磁石を作る(50回巻き、100回巻き・・・児童作製)  <実験方法はこちら>
3 4○3年生「磁石の性質」の学習を想起する。 ・磁石は鉄を引きつける。・磁石の力は離れていても働く。・磁石にはN極とS極がある。
5 6問題「電磁石にはどんな性質があるのだろうか。」実験1 予想をもとに ①電磁石を使った回路で鉄を引き付けるか実験する。(100回巻き使用) ②電磁石と鉄の間に紙をはさんでも鉄を引き付けるか実験する。 ③電磁石の両端に方位磁針を近付けると針が一定方向で止まることを確認する。 ④乾電池の向きを変え、方位磁針の針が逆向きになるか実験する。 結果  ①回路に電流が流れると電磁石の端に鉄がついた。 ②電磁石と鉄の間に紙をはさんでも鉄を引き付けた。 ③電磁石の両端の方位磁針の針は一定の向きでとまった。 ④乾電池の向きを変えると方位磁針の針の向きも反対になった。 考察 ・電磁石の力をもっと強くしたい。 ・電磁石と磁石の性質は変わらなかった。 結論 電磁石は電流を流したときだけ鉄心が磁石になる。電磁石にもN極とS極がある。磁石とちがって、流れる電流の向きを変えるとN極とS極が入れ変わる性質がある。
7考察から問題作り 問題「電磁石を強くするにはどうすればよいのだろうか。」予想 ・電流を強くする。(乾電池を増やす)  ・導線の巻き数を増やす。
8 9 10実験2 乾電池1個のときと乾電池2個のとき(実験2.1)、 コイル50回巻きと100回巻きのとき(実験2.2)の鉄を引き付ける力を調べる。  <実験方法はこちら> 結果 乾電池2個の方が多く鉄を引き付けた。コイル100回巻きの方が鉄を多く引き付けた。 結論 「電磁石を強くするには流れる電流を強くしたり、コイルの巻き数を増やしたりするとよい」
11 12ものづくり 電磁石を利用したものを作ろう○電磁石の性質を使って、物を作る。 ○設計図を描いて、材料を用意し、作成する。

豆知識:

  • 電磁石にならない⇒電池は消耗していないか、ワニ口クリップとエナメル線の接続に問題はないか。
  • 電池の消耗・発熱を最小限にするため、電流を流す時間はなるべく短くする。
  • 50回巻き、100回巻きとも導線の長さは同じにする。導線の長さが短くなる(50回巻きで短く切ってしまう)と抵抗が小さくなり、回路に流れる電流が大きくなってしまう。
  • 実験2で使う鉄(ゼムクリップなど)は、できるだけ小さいほうが50回巻きと100回巻きの実験結果に差が出やすい。

資料:

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