植物の水の通り道(道管観察実験)

単元

植物の養分と水の通り道

目標

植物の体内では吸収した水の通り道があり、余った水は葉から水蒸気として排出されていることを捉えることができる。

準備:

材料名補足数量
鉢植えのホウセンカ クラスで一鉢→根を洗って使用 クラスで1-2本
切り花着色剤 ファンタジー(パレス化学)植物染色剤 容器の底から1-2㎝
虫めがね又は双眼実体顕微鏡、生物顕微鏡(低倍率) 1人1台もしくは2人で1台
プレパラート 1枚
カミソリの刃かカッター 1本
粘土板 ポリエチレン調理用板 1枚

観察・実験:

題目内容画像所要時間
1.ホウセンカを鉢から抜き、根に付いた土を払う ※根に付いた土は水でよく洗って落とす。
2.ホウセンカを根ごとファンタジーに浸ける ※ファンタジーは容器の底に1-2㎝程度入れておく。 20分
3.20分ほど浸けたホウセンカの茎・根・葉を薄く切り、双眼実体顕微鏡で観察する。 20分
4.グループごとに実験結果をまとめる。 5分

指導計画表:

植物は取り入れた水をどのようにからだ全体に運び、葉まで運ばれた水はどうなるのかを考え、問題を見出して予想する。 ○問題作りのための事象提示 ・朝、しおれた植木鉢の花に水をあげ、元気になった植木鉢をみせて、元気になった理由を考える。 ・「人間の体の働き」の学習で人間は水を口から飲んで大腸で吸収し血管を通って体全体に運ばれたことを振り返る→植物につなげる。 ○問題「根から取り入れられた水は、植物の体のどこを通って、全体に運ばれるのだろうか。」 ○予想は児童各自が持つ。(予想は絵で表現し、簡単に解説文を付ける。)      ○根から吸収した水が、どのように植物全体にいきわたるのか調べる方法を考えて実験計画を立てる。 ○実験用の色水(ファンタジー)は教師が提案する。 ○実験方法は児童が各自で考えたものを持ち寄って、グループで話し合い、ホワイトボードや紙に実験方法を書き、話し合って決める。
○根から吸収した水が、どのように植物全体にいきわたるのか調べる・・・実験の準備をする。 ○実験し、結果をだす。 ○根から取り入れられた水は、水の通り道を通って、からだ全体に運ばれることをまとめる。 ○結論「根から取り入れられた水は、根・くき・葉の決まった水の通り道を通って、体全体に運ば   れる。」
児童の考察から問題をひろう ○問題 「葉までいった水はどうなるのだろうか。」・・・問題が出ない時、人間の場合と比較する。 ○予想は児童各自が持つ。(予想は絵や文章で表現し、簡単に根拠も書く。) ○実験方法を考える。各自の考え→グループの考え→全体の考え→実験方法決定。
○実験→結果(各グループごとの結果から考察)     ○結論「葉までいった水は、水蒸気となって葉や茎から出ている。この現象を蒸散という。」 ○気孔を顕微鏡で観察する。(時間に余裕があれば)

豆知識:

  • 非常時には、どこにでもあるヒメジョオンや他の双子葉植物なら実験で、同じような結果が得られる。一鉢120円で売られているインパチェンス(アフリカホウセンカ)でもできる。それも難しい場合は切り花やセロリなどの野菜でも実験できる。
  • 染色液に比べ、ファンタジーの方が早く染まり、色も濃くなる。
  • 道管を見るために茎を切る場合はできる限り、薄く切る方が師管はきれいに見える。

資料:

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実験レポ

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