3Dプリンタによる立体地形

単元

(小学5年)流水の働き、(小学6年)土地のつくりと変化、(中学1年)大地の成り立ちと変化

目標

(小学5年)川全体を俯瞰して上流から下流までの高低や川幅をイメージできる。(小学6年)火山活動や地震による土地の変化を理解するできることができる。(中学1年)身近な地形を俯瞰し土地の成り立ちや広がりを理解することができる。

準備:

材料名補足数量
3Dプリンタ 写真の教材ではAfiniaH400や2020年以降はを使用 1台
3Dプリント用フィラメント PLAもしくはABS 100g程度(造形サイズによる)
水転写デカール HIQPARTSクリアデカールB5サイズ 1枚
デカールが浸る程度
バット 1個
デカール用軟化剤 マークフィット(タミヤ製、軟化剤と接着剤入り)マークソフト(GSiクレオス、軟化剤のみ) 適宜
レーザプリンタ デカールへの地図印刷用

観察・実験:

題目内容画像所要時間
1.地図の表示 ①国土地理院のWEBサイト「地理院地図」にアクセスする
②作成したい場所(学校名など)を検索ボックスに入力して表示する
③画面右上のメニューボタン「ツール」→「3D」で立体化したい範囲を選択する
<参考>300mの縮尺で、「3D」→「小(1024×1024)」を選択すると、約4㎞四方の地形となる。
2.立体地図データの作成 ①下側の「高さ方向の倍率」スライドバーで高さの倍率を変更する。
例えば4㎞四方の地形を10㎝四方の立体地形にすると、標高1000mの山も1㎝程度の高さにしかならない。そのため住宅地の数m程度の勾配は立体地形にしたらほとんど判別できない。
②出力したい地形の高さが決まったら、3Dプリンタ用のSTLファイルと、貼付用の地図画像ファイルの2つをダウンロードする。ファイルはそれぞれ下
 3Dプリンタ用ファイル:下部メニュー「STLファイル」の「ダウンロード」ボタン
 地図画像ファイル:下部メニュー「VRMLファイル」の「ダウンロード」ボタン→「テクスチャ画像」→「ダウンロード」ボタン
3.3Dプリンタによる立体地形の印刷 ①ダウンロードしたStlファイルを3Dプリンタ用のソフトで読み込む。
②3Dプリンタ用ソフトで、地形を印刷したいサイズに設定する。また印刷時間の短縮のため、地形の下部や山岳部など高さ倍率を変えたために高くなりすぎている山をカット。模型全体の高さは1-3cmに収めるのがおすすめ。
③3Dプリンタ用ソフトで印刷品質を設定して印刷。
※参考:Afinia H400の場合、下記の設定で造形時間2-3時間
出力したい立体地形のサイズ:10㎝四方
層の厚さ設定:0.3㎜
出力品質設定:速い
フィラメント:ABS
4.レーザプリンタによる貼付用地図画像の印刷 ①ダウンロードした地図画像を、適当なソフト(MS WordやPowerpoint等)で3Dプリントする立体地形と同じサイズにあわせる
⇒ 起伏の大きい地形の場合は少し大きめにする(10㎝四方の地形の場合は12-13㎜四方程度)
②デカールにレーザープリンタで手差し印刷する
5.立体地形へのデカールの水張り① デカールを水に数分間浸す。
6.立体地形へのデカールの水張り② 地形模型にマークフィット※を塗布しておく
※デカールの裏面に既に糊がついていますが、マークフィットには糊とデカールの軟化剤も入っており、急峻な起伏に対してもデカールが伸びてなじむため失敗しづらい。
7.立体地形へのデカールの水張り③ ①水に浸したデカールを台紙からゆっくり剥がす。
⇒ 実際には水に十分浸されていると浮き上がっているはずです
②立体地形の上にデカールをのせ、その上にタオルをかぶせる。
⇒ 直接手ではりつけようとすると、手にデカールがはりついて失敗しやすいです。
③タオルの上から押しつけてデカールを立体地形に張り付ける
⇒ コツは、押し付けたときに地形の谷の部分に落ち込もうと全体的に中心にずれてしまいます。そこで地形の角を指でずれないように抑えながら、地形のひだにデカールが食い込むようにタオルの上から爪でぐりぐりおしつけます。
8.立体地形へのデカールの水張り④ ある程度押し付けたらゆっくりタオルをとり、起伏の大きい箇所のデカールの上から再度マークフィットを塗り、タオルをかけて各ポイントを重点的にぐりぐりおしつけて貼り付けます。軟化剤の効果で少し時間が経過すると徐々に地形になじんできます。

参考文献:

大崎章弘, 川島紀子, 露久保美夏, 貞光千春, 里浩彰, 榎戸三智子, 竹下陽子, 千葉和義,減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証 3D プリンタを活用した簡易な地形・地域教材の開発,日本理科教育学会第68回大会論文集,2018年8月

実験レポ

防災教育に使えそう。3Dプリンタを使ってみたいと思った。

匿名さん 岩手県 教職員

小3社会科での地域の学習でも使えると思う。 

匿名さん 岩手県 教職員

模型に土や水などを置いたり水を流したりできると良いかもしれない。

匿名さん 岩手県 教職員

タブレットや3Dプリンタ-など自分が思いもつかないような発想で授業のはばを広げられそうだと感じた。もっといろいろな使い方を知りたい。

匿名さん 熊本県 教職員

3Dプリンタ-で型を作り出せるようになりたい。 

匿名さん 熊本県 教職員

地形図(自分の住んでいる地域)をテレビで映し出すことは簡単にできそうなのでやりたいと思った。 

匿名さん 熊本県 教職員

防災教育としても利用ができそうでとても良かったです。

匿名さん 高知県 教職員

3Dプリンタ-があったらやってみたいと思いますし、国土地理院をおしえていただいてプラスになりました。 

匿名さん 長野県 教職員

3Dプリンタが必ず必要となってしまうところが難点だが、大きな可能性を感じた。字自分の地域の地形がとれるところは、いろいろに使えそう。 

匿名さん 長野県 教職員

3Dプリンタがまだ身近にないので、すぐに実践というわけにはいかないが視野に入れて研究したい。 

匿名さん 長野県 教職員

すぐにつかいたいというかほしい。でも自分で3Dプリンタにたどりつかない。まず1つあったらそこからはできそう。

匿名さん 長野県 教職員

大きさがB5サイズまで大きくなり、地図上の図が貼ってあるものでは、もっとイメージが広がり深まるような。

匿名さん 長野県 教職員

実験がなく、講義が多くなってしまいがちなので、活動が入るととてもよいです。 

匿名さん 長野県 教職員

3Dの地図が使いたい。地形の学習で学校のまわりが平たんで実感しづらい。

匿名さん 和歌山県 教職員

自分がやってきたものよりも手軽に観察することができ、改良されており、おもしろかったです。 

匿名さん 和歌山県 教職員

3D地形図も見てすぐわかる。3Dプリンタが欲しくなりました。

匿名さん 和歌山県 教職員

地形をさわりながら調べることが面白いと感じました。

匿名さん 静岡県 教職員

3Dプリンタがほしいと思いました。

匿名さん 岩手県 教職員

個々の生徒が手に取ってみることができるところがとても良いです。地元である扇状地も知らないという生徒たちなのでたくさんの気づきがあるだろうなぁ...もっと見る

匿名さん 岩手県 教職員

3Dプリンターの普及率がまだ多くないので、準備大変そう。 

匿名さん 岩手県 教職員

身近な地形は興味をひきやすくよいと思った。 

匿名さん 岩手県 教職員

地形のイメージをつかみやすい。いろいろなデータがありすぎると、よくわからないと思う生徒もいそう。

匿名さん 和歌山県 教職員
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